2013年5月21日火曜日

ミトン完成 - 糸待ちミトン

フェアアイルのベスト用に注文した毛糸が届きました。
今回もきっかり2週間。
Jamieson & Smithで購入するのはこれで3度目でしたが毎回測ったように2週間。でも、J & Sさんの仕事はいつも迅速です。注文した翌日に必ず「発送したよ」のメールが送られてきます。たぶんそこからが長いのでしょうね。よく考えたらロンドンと違うんだもの。ずっと北の、島だもの。

今回も最低2週間はかかると予想して、でも2週間も待っていたら編み方のテンションとか変わってしまいそうで少し怖くなって、小物を編んでみることにしました。

もう季節は度外視です(笑)。


スワッチをたくさん編んだ後の残り糸をなんとかやり繰りして編みました。

パターンはJamieson & SmithのフリーパターンでSissal Glovesという名前です。
こちらにダウンロード先が載っています。


手のひら側のパターンがお気に入りです。なんとなく日本のこぎんを連想させる和風な雰囲気もないではない。色のせいかな?


ミトンを編むのも初めてではないので、編み方で苦労することはあまりなかったけれど、親指の作り方がいままでのパターンと微妙に違っていました。親指用に編んだ別糸をほどいて編み針に移すとき、ふつうは両側から1目ずつ拾うというのが一般的ではないかと思うのですが、このパターンでは2目ずつ拾うと書いてありました。

これも一般的なのかそれともフェアアイル特有なのか、まったく見当もつきませんが、そのままやってみたら親指の付け根に空いてしまう例の穴ができませんでした!

ただ、心残りは左右で大きさが若干違うこと(泣)。後から編んだ左手のほうが微妙に小さいです。続けて編んでもこれだけ違ってしまうんだもの。2週間も待っていたらゲージが激変しているかもしれません。。とりあえず毛糸が届いたので、これから夏に向かってベストを編み始めます!

2013年5月14日火曜日

新緑散歩


歩くことが基本的に大好きなのでよく散歩します。昨日は駒込にある六義園に行きました。入り口に「ツツジは終わったしサツキには早いしで、ただいま見頃の花がなくてごめんなさい。新緑を楽しんで!」みたいな貼り紙がありました。いえいえ全然オッケーです、新緑を浴びてきます!


江戸の二大庭園のひとつと言われる六義園は五代将軍・綱吉の側近として有名な柳沢吉保が造り、明治維新のゴタゴタを経て、三菱財閥の創業者である岩崎弥太郎が手に入れ、維新期に荒廃した庭園を岩崎家が整備したとのことです。

柳沢吉保ってなんとなく悪人のイメージがあったのですが、よくよく調べてみるとこれは時代劇のテレビドラマとかで幼い頃に刷り込まれた(笑)イメージであって、実際にはそんなことないみたいです。

和歌や漢詩など文学に造詣が深く、主人の綱吉が亡くなるとあっさり隠居して7年の歳月をかけて六義園を作り上げたというその事実だけ見ても「いい仕事したね」とほめてあげたくなる。


食べたくなるほどの新緑。


一目惚れしたYY型の木。仲良しだね。



平日だしこれといった見頃の花もないので、園内は人も少なめで、緑をぼんやり眺めたり小さな石にも目が止まったり、いろいろと考えたり、散歩には最高でした。


2013年5月6日月曜日

スワッチ19、20号


とうとう20枚達成しました。

持っている毛糸は限られているのですが、それでも組み合わせは無限大にあると思われ、すっかりその面白さにはまっています。19号と20号はほとんど同じ配色ですが、1色差し替えただけで、そこから離れている色まで違って見えてくるからほんとうに不思議です。

目の錯覚を利用した不思議な画像がよくネットで紹介されていますが(こんなの)、まさにコレですね。

それにしてもスワッチ編みの魅力って何なのでしょう? 短時間で結果が出て、いろいろ試せるという実験的要素かな? どの色を選ぶかという単純な作業のなかで、意外な冒険心とか、保守的なところとか、自分の性格が浮かび上がってくるのも楽しい。自分についての新たな発見がたくさんある。と同時にセンスのなさを痛感させられたり、それでもわずかでも美しいカラーワークができるとそれは大変な喜びだし。

CraftsyのMary Jane Mucklestone先生もスワッチ編みが大好きだそうです。ベストを編むのが目標のクラスなのに、「スワッチを編むのはこんなに楽しいんだから、着るものなんか編まずにずーっとスワッチを編み続けたって構わないのよ!」とまで言ってました(笑)。

「とにかくスワッチを編んで、編んで、編んでみて」とMary Jane先生のアドバイス。そして先生は続けてこう言ったのです、
Till the cows come home !
ん? 牛? 最初は聞き間違いかと思いました。ナゼ牛? 毛糸なのだから羊、じゃなくて牛?

しかもこのフレーズをレッスンのなかで3回繰り返したのですよ。あとから辞書で調べてみたら「長い間、いつまでも」という意味の言い回しでした。なるほどー。英語の勉強にもなるなー。

というわけで私も牛が家に帰るまで延々とスワッチを編み続けてきましたが、ついに先日これかな、というスワッチができたので毛糸を注文しました。さんざん編んで悩んだ割には、決めたのは何となくフラッと編んだ21号。今までのとはちょっと違う感じのものでした。ポッと出てきた感じ。

ま、生まれるときはそういうものなんですよね。きっと。

2013年5月2日木曜日

スワッチ18号


がーん! いま知った事実。

これまでせっせと編んできたスワッチは、苦手な編み込みが少しでも上手になれるようにという練習と、カラーワークの習作のためのもので、ゲージのことは二の次。気にしていませんでした。ところがここ1〜2枚編んだあたりからようやくゲージも気になり出して目数を計るようになったのですが、どうにもパターンと合わない。合わないというか、相当かけ離れているのです。

うーん。悩みながら改めてパターンを見て驚きました。

使用糸がDouble Knitting = DK だった。細めの並太くらい?

フェアアイルってもう普通にjumper weightと呼ばれる中細で編むものだと思い込んでいました。Craftsyのクラスのビデオレッスンでも、先生がJamieson'sの帯のついた毛糸で編んでらして、それもあってすっかりアレはjumper weightかと。いま調べたらJamieson'sにはDKの毛糸もあるのですね。知らなかった!

それにしてもクラスにエントリーしたのが2月だというのに、どうして今まで全然気がつかなかったんだろう。我ながら呆れます。

さて、指定糸が並太のパターンを中細で編むとなると、パターン通りにすんなり編むわけにはいかなくなりました。少々算数が必要です。パターンには32インチから49インチ(約82〜125cm)まで8段階のサイズが用意されているので、そのうちのどれを選択すれば私のサイズになるかという計算を。

ふう、いろいろと、勉強になります。。


2013年5月1日水曜日

スワッチ17号


自分にしては珍しく、微妙な色の違いを楽しむカラーワークになりました。特にグリーンの部分はモネの絵みたいだなーと思いながら。

モネの『睡蓮』を美術館ではじめて観たときの驚きは、今でもよく覚えています。はじめは絵に近づきすぎていて「なんだかよくわからない」という印象だったのが、一歩二歩と少しずつ絵から遠ざかっていき、突然、睡蓮を浮かべた池が目の前に現れたのです。

距離を変えたり角度を変えたり、そうやって見方を変えることでこちらの印象や認識も変化するんだ。と思った。

それを思い出しながら編んだけど、最終的にはこれを「睡蓮」と名付けるにはちょっと無理があるスワッチになりました(笑)。ですが、あのときのモネの絵と同様、このスワッチも私のなかの「物事の見方を変えた」、地味ながら記念碑的な一枚となりました。