2013年5月1日水曜日

スワッチ17号


自分にしては珍しく、微妙な色の違いを楽しむカラーワークになりました。特にグリーンの部分はモネの絵みたいだなーと思いながら。

モネの『睡蓮』を美術館ではじめて観たときの驚きは、今でもよく覚えています。はじめは絵に近づきすぎていて「なんだかよくわからない」という印象だったのが、一歩二歩と少しずつ絵から遠ざかっていき、突然、睡蓮を浮かべた池が目の前に現れたのです。

距離を変えたり角度を変えたり、そうやって見方を変えることでこちらの印象や認識も変化するんだ。と思った。

それを思い出しながら編んだけど、最終的にはこれを「睡蓮」と名付けるにはちょっと無理があるスワッチになりました(笑)。ですが、あのときのモネの絵と同様、このスワッチも私のなかの「物事の見方を変えた」、地味ながら記念碑的な一枚となりました。