2013年9月29日日曜日

帽子完成 - Purl Beret(究極のシンプル・ベレー)

編み物を始め、Ravelryや英文パターンに挑戦し始めてから、これまで見たこともなかったのにいきなり日常的に使用する英単語トップ・スリーに急上昇してしまったワードは「purl」=裏編み ではないかと思うのです。

今までだったら「パール」と聞けば「ああ、真珠ね」と思うばかりだったのが、今じゃ反射的に「裏編み」。というか、Pの一文字だけでそれはすでに私の中ではパーキングではなく裏編みを意味している、というくらい。

というわけでニューヨークはマンハッタンにある(らしい)おしゃれな手芸屋さん「Purl Soho」は死ぬまでに一度は行ってみたい場所ですが、そのブログ「Purl Bee」(裏編みバチ?)からベレー帽を編みました。


ご覧の通り名前は「裏編みベレー」ですが、ゴム編みのブリム以外はすべてメリヤス編み。パターンにも「P」はほとんど出てこないのですが、ま、細かいことは気にせず、Purl SohoのベレーだからPurl Beretなんだ、ということで。

糸は鬼平ベストの残りのHolst Garn Coast。50グラム玉を3つ買って、ベストと帽子を編んでまだ余っているのですから、ちょっと得した気分♪

難しいテクニックは一切なし。あ、てっぺんのポッチはi-cordだけどそれだけ。これ以上ないくらいシンプルな帽子なんです。だけど普段使うにはこんなベレーもいいな。編んでいても楽しかったです。

パターンではゴム編みからてっぺんまですべて3.25mmの針で編む指定ですが、多くの人が指摘しているように出来上がりがブカブカになる可能性が。頭の大きさにもよりますが。キュッとしたかぶり心地をお望みでしたら、ゴム編み部分だけ2mmで編むなど工夫が必要かもしれません。本体の高さもパターンより少し長めに編みました。パターン通りだと平べったい感じの帽子になるみたいです。

パターン自体シンプルなだけに各自工夫してね、ということなのかな。

とはいえ、たまにはこういう極限までそぎ落としたワビサビな編み物もいいものです。禅に通じるものがある(笑)。


2013年9月23日月曜日

ミトン完成 - 夏の終わりミトン


今さらですが、今年の夏は暑かった。暑すぎて夏バテして体調までおかしくなって病院のお世話になるなんて経験は生まれて初めてだったので自分でも驚きました。冬生まれのくせに寒いのが苦手で、どちらかというと暑いほうが得意だと思っていただけに、余計にです。

で、暑さのせいで脳みそも少し融けたのか、編み物のほうはトーンダウン。しばらく編み針を持たない日が続き、元々飽きっぽい性格なので「あー、ついに編み物飽きちゃったのかな私」と思ったり。

ところが8月が終わり9月の声を聞いた途端、残暑というには控えめすぎるほど真夏と同じくらい毎日暑いのに、突然スイッチが入ったように編みたくなりました。100%ウールのあったか毛糸をね。手持ちの毛糸を見直して、何を編もうかなとウキウキ考えたり、本やRavelryを眺めてはニヤニヤしたり、毛糸屋さんのサイトを穴があくほど見つめたり。

なんだ飽きてなかったんだ、ようし、編むぞー!と気分も新たに編み始め。ちょっと離れてみて思った。やっぱり編み物っておもしろい。

てなわけで、ミトンを編みました。


春に編んだフェアアイル・ベストの毛糸が余っていたので、それを使いました。パターンはKate Daviesさんの本『Colours of Shetland』から Ursula Mittensです。本来ならばこのミトンには可愛らしいお花のモチーフが編み込まれているのですが、まだ9月の初めの暑い時期に編み始めたため、涼しげな感じがいいなーとあれこれやっているうちに、フェアアイルの伝統的なモチーフのなかから木のモチーフを見つけ、パターンに合うように少しアレンジして編み込んでみました。色も涼しげに。というか、要するにブルーとグリーンが好きなんですよね。ちょっとファミリーマートっぽいなと思いつつ(笑)。


親指の色も大好きなブルー。
オリジナル・デザインではないけれど、オリジナル風味のアレンジを効かせた夏の終わりのミトンが出来上がりました。寒くなるのが待ち遠しくなります。



2013年9月12日木曜日

ニットが似合うロック・スターは誰だ その6

昨日、とある古着屋さんに入ったら、ザ・クラッシュの『ロンドン・コーリング』という曲が流れていました。今年の春、Ravelryで「ロンドン・カウリング」という名前のカウル(ネックウォーマー)を発見し、矢も楯もたまらずパターンを買って編んだことがあるほど、クラッシュは大好きなバンド。いや、好きなんてレベルじゃないくらい好きなのです。

クラッシュは1970〜80年代に活動したパンク・バンドですが、先日彼らのオリジナル・アルバムやレア音源を集めた豪華ボックス・セットが発売されたばかりで、このところ彼らのことを考えることが多かったので、昨日の予期せぬ邂逅には驚き、喜びました。

このささやかな編み物ブログでこれ以上熱く語るのは控えようと思いますが、そういうことってないですか?

ある人物なり、物事なり、とにかく気になって頻繁に考えたりしていると、どういう訳かその本人や関連する物事などが続けさまに自分の周囲に現れるような気がすること。まあ、いつも気にしているから注意が行くわけで、不思議現象でもなんでもなくて当たり前といえば当たり前なのですが、単純な私はけっこう「あ、これって運命なんだわ!」とか思ったりしてしまいます。

それで、このところ私のなかではクラッシュ熱が再燃しています。歩いているとき、編み物をしているとき、彼らの音楽を聴くと必ず熱くノリノリになれるのです。

とはいえ、残念ながら今までニットウェアを着た彼らを見たことがなくて、というかセーターなど絶対に着そうもないので(笑)、このコーナーに登場させるのは最初から諦めていたのですが、ずっと心に思っていた効果が出たのでしょう、こんな画像を見つけました!


若き日のジョー・ストラマー。クラッシュを結成する以前、The 101'ersというバンドにいた当時の写真です。襟元からちょっとのぞいているセーターかベストらしきもの、これって、アレですよね、フェアアイルですよね???

それにしてもパンクに出会う前とはいえ、フェアアイルのセーターをさり気なく着こなすあたり、さすが英国紳士という気がします(笑)。お父さんが外交官で、おそらくはきちんとした家庭で育った彼ですから、子どもの頃からこうした伝統的なニットに親しんでいたのかな。

でも残念ながら見つけたのはこの写真一枚。これだけではニットが似合うかどうかの判断材料には不十分なのは分かっているのですが、なんだかとてもうれしくて、記事にしてしまいました。(画像の元記事はこちら