2011年6月18日土曜日

脳内キュー

編み物をしていて何が楽しいかというと、編んでいる行為そのものはもちろん楽しいんですが、編んでる最中に「次は何を編もうかな」って考えるのがたまらなく至福のときなんです。

で、実際の作業が追いつけばいいけど、なんといっても初心者ですから(笑)、「次に編みたいもの」ばかりが脳内に蓄積されていきます。そして結局どれから手をつけていいのかわからなくなってしまうという……。Ravelryのqueueというシステムは、そんなニッター特有の現象をまことによく理解しているなーと、使っていくうちに感心するようになりました。まさに脳内で起きていることがそのまま目の前で繰り広げられているような気がします。気に入ったらとりあえずqueueに放り込んでおいて、それから編む順番を決める。

これが料理のSNSだったら、食べたいから作る、おなかが空いたら作る、材料があったら作る、という感じでいちいちqueueなんか使わないと思うんですよね。

で、いま私の脳内キューで1位、2位の座を争っている糸たち。


くつした4号の毛糸といっしょに購入したショペールウールのツイードです。いろんな色のツブツブが入っていて、とってもかわいいです。くつした4号に引き続き、こっちは母用の靴下を編む予定です。ちょっとかわいい感じの模様編みを入れたいなーと思っているところです。

ええ、当初はくつした4号が終わり次第、息つぐ暇もなくこちらに取り掛かる予定でした。 ところが先日、所用で表参道のほうに行ったついでに、気になっていたお店「ラ・ドログリー」を覗いてみたのです。編み物にハマるまではその存在すら知らなかったのです。それがいろんな編み物サイトを徘徊するようになって、パリのオシャレな手芸屋さんが表参道ヒルズの裏にあると知りました。

これまで、私にとって表参道ヒルズの裏側といえば、新潟のアンテナショップを意味していて(笑)、必ず柿の種を山ほど買って帰るのがお決まりのコースだったのです。柿の種のもうちょっと先に、こんなオシャレなショップがあったとは!

お店に入ると、もう一気に「キャー☆」となってしまいました。これはヤバい。かわいすぎる。落ち着け自分。と言い聞かせてみましたが、素敵すぎるお店になんだか舞い上がってしまいました。平日のお昼だというのに、店内には同じく「キャー☆」となっている女性がたっくさん(笑)。

で、ひとしきり店内をなめるように(笑)眺め回した後、毛糸が並んでいるウィンドウの前で固まっていると、店員のステキなお姉さんが話しかけてくれました。

「なにかお探しですか?」
「ええと、なにか首に巻くものを編もうかなーと思って。サラッと。夏でも日よけとしても使いたいんですよね」(超漠然。)
「色は?」
「なぜか青ばかり持ってるので(笑)、今度は緑系が欲しいなーと思うけど……。あ、あの紫もかわいいですね!」(超漠然。)

そこに並んでいる毛糸の色がね、もうほんとにきれいでした。目移りしないほうが無理ってものです。それからというもの、店員さんは舞い上がって漠然としてて目移りしまくりの私の希望を根気強く聞いてくれて、糸選びのアドバイスをしてくれました。で、今回買ってきたのがこの糸です。


「Kaléido」という、バンブー素材の糸。リネンも入っていますが、バンブーの割合が高いので、しっとり、トロッとした柔らかい感触。とっても気持ちいいです。実際は写真よりもう少し光沢がある感じかな。あれこれ悩んだ末に、結局いちばん最初に目が留まったこの糸にしました。

これでシンプルなスカーフを編むことにして、編み図をいただきました。
「編み方、わかりますか?」
「たぶん大丈夫だと思うんだけど…、初心者なので自信ありません!」
とお答えすると、サンプルの糸を使って丁寧に教えてもらいました。かけ目&2目一度のシンプルな編み方。自分でも1段編んでみて、うん、これなら私でもできる。と思いましたよ。

というわけで、いままで築き上げてきたキューを根底から覆す、初登場第1位の糸が出現してしまったのです(笑)。せっかくRavelryさんがきちんとqueueで管理してくれても、やっぱり人間の気まぐれにはかなわないみたいです。ああ、どっちから手をつけるべきか、悩む。(悩んでる暇があったら編んだら?)