2011年6月3日金曜日

くつした3号完成 - 柳にカエル

嗚呼、ついに完成しました。
2週間以上、かかったかな。今回はなんか感慨もひとしおです。



できあがったのは1足の靴下なんですが、編んだ分量だけ考えると2足分は優に超えているという(笑)。 つま先だけでも数え切れないほど編みなおしていますし、2つめの靴下のやり直しもけっこう凹みました。正直、編み直し後は数日テンションが下がりました。もう次のものを編む気マンマンで道具も毛糸も準備していたし、そっちを編みたくて仕方なくなって、「フライングで編み始めちゃおうかな」と思ったり。これが俗に言う Second Sock Syndrome というやつなんでしょうか。

だけど、自分の性格は自分でよくわかっているつもりなので、いま新しいのに着手しちゃうとこの緑色が見るのもイヤになっちゃうんじゃないかな、って(笑)。で、がんばりました。最後はかなりスピードも上がって一気に仕上げた格好になりました。最後の模様編みをやっているときに、「ああ、この模様を編むのもこれで最後なんだなー」ってちょっとジーンと来たりして(笑)、プチ卒業式のような気分になりましたよ。

忘れられない靴下になりそうです。



てなわけで、ここで恒例のひとり反省会を;
  1.  2つめを編んでいるときに「もしかして、糸が足りない?」と不安になり(実際は余裕で足りました)、その心理状態が影響してか、1つめよりもちょっと小さくなってしまった。編み方キツくなっちゃったのかな。両方同じ大きさで編むのって難しい。
  2. 本来は5つの穴がきれいに斜めに並んでいる模様なのですが、穴がアサッテなところにできちゃってる箇所を発見。ハハハ、これはご愛嬌ということで。
  3. かかとはものすごく慎重に編んだおかげで、2つめはだいぶ美しくできたと思う。

今回の使用糸は「毛糸ピエロ」さんの「さわやかコットン」です。ゴールデンウィークの決算セールで手に入れました。送られてきたときは、ちょっと想像してたのと違う色だなーと思って、もう少しパキッとした緑で、もう少し黄緑っぽいのかなと思っていたのですが、実際はわりと眠い感じ(いい表現が見つかりません)の緑で、最初は「んー、もし店頭で見てたら選んでない色だな」と思ったのです。が、編んでみたら意外とかわいくて、家族にも好評でした。通販だとこういう偶然が起きて、それはそれで楽しいですね。

それと、なんとなく完成したものに勝手に名前をつけるのが習慣のようになってきまして、今回は「柳にカエル」と命名いたしました。

本当は Diagonal Lace Socks (斜め模様のレース・ソックス)という直接的ながら美しい響きの名前なのですよ。だけど、この緑色がなんかカエルっぽいなーと思っていて、そのうちに際限なく続く斜め模様が風になびく柳の葉っぱのように思えてきて、こうなるともういけません(笑)。妄想が暴走し始めて、例の花札← のように見えて仕方なくなっちゃいました。

ちなみに子どもの頃から花札で慣れ親しんだ(笑)「柳にカエル」のエピソード、今回改めて調べてみました。
小野道風は、自分の才能のなさに自己嫌悪に陥り、書道をやめようかと真剣に悩んでいる程のスランプに陥っていた時のこと、ある雨の日散歩に出かけていて、柳に蛙が飛びつこうと、何度も挑戦している姿を見て「蛙はバカだ。いくら飛んでも柳に飛びつけるわけないのに」とバカにしていた時、偶然にも強い風が吹き発心し、柳がしなり、見事に飛び移れた。これを見た道風は「バカは自分だ。蛙は一生懸命努力をして偶然を自分のものとしたのに、自分はそれほどの努力をしていない」と目が覚めるような思いをして、血を滲むほどの努力をするきっかけになったという。(Wikipedia
柳にカエル、なかなかいい名前じゃないですか?(笑)