2011年4月6日水曜日

三國万里子さん

昨日は「ほぼ日」のUSTREAM中継で、三國万里子さんが編み込みのミトンを編むところをライブ配信してました。
ずっと見ていたわけではないんですが、ときどきのぞいてみるとなんだか鼻歌まじりに楽しそうに編んでいらっしゃいました。で、初心者的視点で気づいたこといくつか;

  • 編み方がアメリカ式
母がフランス式で編んでいるのを見て育ったので、編み方はこれひとつと思い込んでました。アメリカ式があるなんて知ったのはけっこう最近(笑)。そういう意味で私と違う編み方をしていて、でもできあがるものは一緒というのがとても興味深かったです。

私は字を書くのは右手なんですが(幼少時に矯正された)、雑巾絞りの方向が普通と逆だったり、ビンのふたは左手じゃないと開けられなかったり、割と左手のほうが使いやすい作業があります。なので左手に糸をかけるやり方のほうが感覚としてやりやすい気はしますが、アメリカ式の利点ってなんでしょう? 機会があれば試してみたいです。

  • 糸持ってクルクル
靴下を編んでいて思ったのですが、編んでいるうちに毛糸玉から出てくる毛糸がねじれてきちゃうのです。で、これは編み方が下手だから起きる現象なのかなと思っていたのですが、三國さんが途中で毛糸をヒョイと持って編みかけのミトンをクルクル回しているのを見たときは「私だけじゃないんだ」とうれしくなりました。
こういうちょっとした動作が見られるのって、生中継のよいところ。


あと、見ていた人が口を揃えて感動していたのは「編むのが超絶速い」ということ。これについては、私より速いのは当然として、だけど標準的な速さというのがどれくらいなのかを知らないので比較のしようがない。ただ、編み物って自由だな、個性だなと思いました。

編み物や手芸の本は好きでよく眺めるのですが、最初のカラー写真のページはものすごく美しくておしゃれで楽しいのに、その後に続く作り方のページをめくると紙質がいきなり落ちて、スミ1色になって(笑)、文字や記号がギッシリで、途端に冷めちゃう。みたいな私のような人でも編み物を楽しむのは自由なんだと思いました。

最近知ったのですが、ポール・マッカートニーはいまだに譜面が読み書きできないって。昔、譜面が書けるように勉強したことがあったんだけど、できあがった譜面が実際の曲と全然違うものになっちゃったらしいです。で、結局あきらめた、と。やっぱり天才は違う!と思いましたが、三國さんの編むのを見ていて、それを思い出しました。

聞けば三國さんも独学で編み物を習得されたそうで、なんていうか形式や常識にとらわれずに自分の流儀というか世界をつくり上げたというところに共通点を感じたのかな? いずれにしても私もちょっと勇気をもらいました。

とはいえ、やっぱり基本は大事!! いろいろ考え事をしながら靴下第2弾を編んでいたら思いっきり間違え、しかも途中まで戻って修正する技術がないので泣く泣く全部ほどきました。もうかかとのところまで来ていたのに(涙)。編み物の教科書的なものを買おうか真剣に悩み中。




↑ 本文とは全然関係ないけどカンディンスキーが描いたポスターです(1901年)。色づかいが美しい!