2013年9月12日木曜日

ニットが似合うロック・スターは誰だ その6

昨日、とある古着屋さんに入ったら、ザ・クラッシュの『ロンドン・コーリング』という曲が流れていました。今年の春、Ravelryで「ロンドン・カウリング」という名前のカウル(ネックウォーマー)を発見し、矢も楯もたまらずパターンを買って編んだことがあるほど、クラッシュは大好きなバンド。いや、好きなんてレベルじゃないくらい好きなのです。

クラッシュは1970〜80年代に活動したパンク・バンドですが、先日彼らのオリジナル・アルバムやレア音源を集めた豪華ボックス・セットが発売されたばかりで、このところ彼らのことを考えることが多かったので、昨日の予期せぬ邂逅には驚き、喜びました。

このささやかな編み物ブログでこれ以上熱く語るのは控えようと思いますが、そういうことってないですか?

ある人物なり、物事なり、とにかく気になって頻繁に考えたりしていると、どういう訳かその本人や関連する物事などが続けさまに自分の周囲に現れるような気がすること。まあ、いつも気にしているから注意が行くわけで、不思議現象でもなんでもなくて当たり前といえば当たり前なのですが、単純な私はけっこう「あ、これって運命なんだわ!」とか思ったりしてしまいます。

それで、このところ私のなかではクラッシュ熱が再燃しています。歩いているとき、編み物をしているとき、彼らの音楽を聴くと必ず熱くノリノリになれるのです。

とはいえ、残念ながら今までニットウェアを着た彼らを見たことがなくて、というかセーターなど絶対に着そうもないので(笑)、このコーナーに登場させるのは最初から諦めていたのですが、ずっと心に思っていた効果が出たのでしょう、こんな画像を見つけました!


若き日のジョー・ストラマー。クラッシュを結成する以前、The 101'ersというバンドにいた当時の写真です。襟元からちょっとのぞいているセーターかベストらしきもの、これって、アレですよね、フェアアイルですよね???

それにしてもパンクに出会う前とはいえ、フェアアイルのセーターをさり気なく着こなすあたり、さすが英国紳士という気がします(笑)。お父さんが外交官で、おそらくはきちんとした家庭で育った彼ですから、子どもの頃からこうした伝統的なニットに親しんでいたのかな。

でも残念ながら見つけたのはこの写真一枚。これだけではニットが似合うかどうかの判断材料には不十分なのは分かっているのですが、なんだかとてもうれしくて、記事にしてしまいました。(画像の元記事はこちら)

2013年8月26日月曜日

ベスト完成 - 110グラムの鬼平ベスト

あんなに暑かった毎日が、まるでハサミでぱちんと切ったように秋に変わりました。いや、それは単なる気のせいで、もしかすると再び厳しい残暑が戻ってくるかもしれません。それでも心のどこかで過ぎ行く夏を惜しむような、ちょっと気が早いけどそんな気分に浸っています。

それほど気候の変化が急激ですよね。

久しぶりにウェアを編みました。



梅雨まっさかりの6月。所用で深川のほうに行った際、かねてから気になっていた清澄白河の onnellinenさんを訪れました。毛糸屋さんではなくて、北欧や日本のすてきなものを集めた雑貨屋さんです。この手のおしゃれな雑貨屋さんというのは、小心者の私には、ときどきおしゃれ過ぎて敷居が高く感じられることもあるのですが(汗)、このお店はとってもセンスが良いのに居心地がよくて、大好きになりました。

それはおそらく気さくに話してくださる店主さんの人柄に寄るところが大きいと思います。それと、セレクトされている商品が、生活に根ざしたものとおしゃれで個性的なものと、絶妙なバランスで並んでいるからではないかと思うのです。

それからやっぱり「場所」も影響しているのかな。

『鬼平犯科帳』の愛読者の私(テレビドラマじゃなくて原作のほうね)。この夏もほぼ全巻読み直してしまった(笑)。深川という土地は鬼平の舞台になっていて、いまだにそこかしこに江戸情緒が感じられるというか、なんかその辺に粂八が歩いていそうな(笑)、そんな気がするのです。江戸の庶民の気取らない賑わいが、ここには確かに残っています。

ちなみに清澄白河はおしゃれなお店がたくさん! 特に古本屋さんの「しまぶっく」さんはオーナーさんと読書の趣味が似ているみたいで、お店ごと買って帰りたくなるくらい。

話は逸れましたが、onnellinenに入ると左側の壁に毛糸のコーナーがありました。これから夏という季節外れでしたので、並んでいるのはウールとコットンが半々のデンマークの糸「Holst Garn Coast」。その横にサンプルのベストが飾られていて、触ってみるとその柔らかさ、心地よさ、軽さにびっくり! 私の驚きを感じ取ったのか(笑)、店主さんが話しかけてくださって、「これ3玉(150g)で編めちゃうんですよ」と教えてくださいました。

その後も「歳を取ると軽い服がうれしくてねえ」などとおばあちゃんみたいな会話を楽しんだりして、気がつけばかなり長いことおしゃべりしていました。結局、最初に目に入ったブルーの糸を3玉購入。ベストのパターンもいただいてきました。

それから2か月以上が経過。みるみる暑くなり、編み物のペースが落ち、途中違うクラフトに夢中になったりして、ようやく完成しました!



パターンはお店と同じく、シンプルだけどセンスのいいデザイン。誰にでも編めて誰にでも似合い、誰でもおしゃれに見えるベストだと思う。使うのは表編みと裏編みだけ。脇の市松模様と、襟元のかのこ編みが程よいアクセントです。前身頃のほうが幅が広いので、着ると自然なドレープが生まれます。

パターンでは前と後ろの身頃を別々に編んで最後にとじる指定でしたが、とじはぎが苦手な私は裾から脇下まで輪編みでぐるぐると編んでから前後に分けて往復編み、肩だけつなぎました。常に極力シームレスを心がけるヘタレな私。




ただし、作り目は別糸で作っておいて、最後にほどき、i-cord bind offで仕上げました。ここがこだわり、かな。300目以上あるので、2日間かかりましたけど。




あ、それとサンプルのサイズが私にはかなり大きい感じだったので、目数を1割ほど減らしました。いただいたA4ペラのパターンは相当ざっくりとした書き方(笑)で、おかげで私もアレンジを楽しめました。こういうゆるい感じ、好きだなあ。

3玉で編めますよということでしたが、出来上がってみたら糸がだいぶ余りました。指定より小さく編んだしね。試しに重さを計ってみたら110グラムでした。これは、かなり、軽い! 余った糸でまだ何か編めそうです。この糸、気に入りました。最高。



そしてこのベスト、もう少し涼しくなったら活躍すること必定。シャツに合わせてもよし、タートルネックのセーターに合わせてもよし、ボーダーのカットソーなんかも似合いそうな、

(まさに鬼平のように懐の深い......)
このことである。

↑池波先生の文体を真似てみました(笑)。読んだことある人にはきっと分かると思う(笑)。

2013年7月31日水曜日

ペットボトル・カバー完成 - 手寂しい人のBishi

今回の乗り鉄の旅には編みかけのプロジェクトを持って行きませんでした。

理由は、飛行機に乗るから。荷物はコンパクトにまとめて、すべて機内持ち込みにする予定でしたから、編み針が持ち込み可なのかどうか、いまひとつ自信がなかったためです。

国土交通省の「機内持込・お預け手荷物における危険物について」というページには危険物の代表例というリストが掲載されていて、液体や電池などの持ち込みの可否が並び、その下に「以下、凶器」(!)とあってそのうちの「先端が著しく尖っている物」の項目にアイスピックや注射針とともに我らが編み針も堂々エントリされています。それでも「持ち込み」「お預け」両方とも○になっていて、一瞬「あ、持ち込みOKなんだ」と思うのですが、備考欄には「先端が鋭利など凶器となり得ると判断したものは持込不可」などと物騒な記述が。。。

そもそも先端が鋭利ではない編み針って、どんなものでしょう?
鋭利か鋭利でないかの差はどこにあるの?
例えばaddiの輪針だったら、レースは鋭利だけどターボはOK、みたいなそんな区別?

いやいや、そんなマニアックな違いを検査員の方ができるとは思えないし(笑)。

というわけで旅の間、編み物はやらないことにして出発したのでした。

だけどねえ、しばらくすると、ムズムズ、してくるんですよ。特にちょっとした電車の待ち時間とか食後にコーヒー飲んでほっとひと息ついた後とか。

禁煙をした友人が「タバコを吸えないのが苦しいんじゃなくて、なんとなく口寂しいのが辛かった」と言っていました。私は喫煙者ではないのでその気持ちは理解できませんが、だけどこの状態は間違いなく「手寂しい」と言えるよねと思いました。

それで我慢できなくなって、でも駅前に手芸店がなかったので、100円ショップに飛び込んで、糸と輪針を購入。これって立派な病気だね(笑)。

買ったのはダイソーの Spicy Linen という糸。スパイシーリネンといってもアクリル82%、リネン18%のものです。電車の時間が迫っていたのであまり深いことは考えず、ブルーの糸と4.5mm*40cmの輪針をそそくさと買い込んだのでした。

ようやく禁断症状も落ち着いて、早速適当にミニマフラーなど編んでみようと思ったのですが、残念ながらゴワゴワした感じの糸で、首に巻いたら首が切れそうな気がしたので、結局マフラーは断念して、そのまま東京に持ち帰り、Ravelryでパターンを探して編み直しました。あーあ、我ながら、何やってんだか。

それで作ったのがこれです。


得体の知れないパイナップル状のバッグ。使い方はこうです。


ペットボトル・ホルダー。以前から欲しいなと思っていたのですが、検索してもかぎ針編みのものが主流みたいで、かぎ針苦手な私はちょっと敬遠していたのです。

だけどこれは作り目以外は棒針編み♪ しかもほとんどシームレス。とっても簡単でした。パターンはこちら。Bishiという名前です。

初めて遭遇した技法は作り目だけでした。かぎ針で作るやり方で、パターンには「Emily Ocker’s Cast on」と書いてあり、見慣れない名称に一瞬怖じ気づきましたが、やり方通りに試してみたら、何のことはない、私がかぎ針で唯一作れる(笑)円形のアクリルたわしとほぼ同じ作り目のやり方でした。

Emily Ocker’s Cast onのチュートリアルはこちら


パターンではハンドル部分が長くて、肩にかけたり、斜めがけできるようになっていましたが、私は短く手提げ風に。残念なのは1玉でできなかったこと。後少しというところで2玉目に突入してしまいました。

まだまだウールの毛糸を触るには暑い日々が続きます。こういう小物を編んでみるのも楽しいなと思いました。