今回の乗り鉄の旅には編みかけのプロジェクトを持って行きませんでした。
理由は、飛行機に乗るから。荷物はコンパクトにまとめて、すべて機内持ち込みにする予定でしたから、編み針が持ち込み可なのかどうか、いまひとつ自信がなかったためです。
国土交通省の「機内持込・お預け手荷物における危険物について」というページには危険物の代表例というリストが掲載されていて、液体や電池などの持ち込みの可否が並び、その下に「以下、凶器」(!)とあってそのうちの「先端が著しく尖っている物」の項目にアイスピックや注射針とともに我らが編み針も堂々エントリされています。それでも「持ち込み」「お預け」両方とも○になっていて、一瞬「あ、持ち込みOKなんだ」と思うのですが、備考欄には「先端が鋭利など凶器となり得ると判断したものは持込不可」などと物騒な記述が。。。
そもそも先端が鋭利ではない編み針って、どんなものでしょう?
鋭利か鋭利でないかの差はどこにあるの?
例えばaddiの輪針だったら、レースは鋭利だけどターボはOK、みたいなそんな区別?
いやいや、そんなマニアックな違いを検査員の方ができるとは思えないし(笑)。
というわけで旅の間、編み物はやらないことにして出発したのでした。
だけどねえ、しばらくすると、ムズムズ、してくるんですよ。特にちょっとした電車の待ち時間とか食後にコーヒー飲んでほっとひと息ついた後とか。
禁煙をした友人が「タバコを吸えないのが苦しいんじゃなくて、なんとなく口寂しいのが辛かった」と言っていました。私は喫煙者ではないのでその気持ちは理解できませんが、だけどこの状態は間違いなく「手寂しい」と言えるよねと思いました。
それで我慢できなくなって、でも駅前に手芸店がなかったので、100円ショップに飛び込んで、糸と輪針を購入。これって立派な病気だね(笑)。
買ったのはダイソーの Spicy Linen という糸。スパイシーリネンといってもアクリル82%、リネン18%のものです。電車の時間が迫っていたのであまり深いことは考えず、ブルーの糸と4.5mm*40cmの輪針をそそくさと買い込んだのでした。
ようやく禁断症状も落ち着いて、早速適当にミニマフラーなど編んでみようと思ったのですが、残念ながらゴワゴワした感じの糸で、首に巻いたら首が切れそうな気がしたので、結局マフラーは断念して、そのまま東京に持ち帰り、Ravelryでパターンを探して編み直しました。あーあ、我ながら、何やってんだか。
それで作ったのがこれです。
得体の知れないパイナップル状のバッグ。使い方はこうです。
ペットボトル・ホルダー。以前から欲しいなと思っていたのですが、検索してもかぎ針編みのものが主流みたいで、かぎ針苦手な私はちょっと敬遠していたのです。
だけどこれは作り目以外は棒針編み♪ しかもほとんどシームレス。とっても簡単でした。パターンはこちら。Bishiという名前です。
初めて遭遇した技法は作り目だけでした。かぎ針で作るやり方で、パターンには「Emily Ocker’s Cast on」と書いてあり、見慣れない名称に一瞬怖じ気づきましたが、やり方通りに試してみたら、何のことはない、私がかぎ針で唯一作れる(笑)円形のアクリルたわしとほぼ同じ作り目のやり方でした。
Emily Ocker’s Cast onのチュートリアルはこちら
パターンではハンドル部分が長くて、肩にかけたり、斜めがけできるようになっていましたが、私は短く手提げ風に。残念なのは1玉でできなかったこと。後少しというところで2玉目に突入してしまいました。
まだまだウールの毛糸を触るには暑い日々が続きます。こういう小物を編んでみるのも楽しいなと思いました。
2013年7月31日水曜日
2013年7月26日金曜日
ベスト完成 - 野原のエジソン・ベスト
(この先閲覧注意!暑苦しいです 笑)
ついにブロッキングも終わり、完成しました!
感無量であります。結局仕上げの段階(肩はぎ、襟ぐり・袖ぐり・裾のゴム編み、糸始末・・・)に余裕で2週間以上を要しました。細かい作業が続くので、一日でできる量が限られてしまいます。無理に一気にやろうとするとどうしても雑になる。なので毎日ちょっとずつ。否が応でも「大作を編んでいる!」感に浸ることができます。これもけっこう楽しい。初心者レベルだとやることすべてがハードルに感じられるので、ある意味オトクです。ほら、ヨガの先生が「体の硬い人のほうが"少しずつ柔らかくなっていく"過程を長く味わえるのでオトク」などと言う、アレと同じですな。何事も考え方次第。
いつもはウンザリするほど苦手な糸始末も、なぜかフェアアイルだと楽しめました。色がいっぱいあるからかな? これはうれしい発見でした。
思えばCraftsyのクラスにエントリしたのが今年の2月。ビデオレッスンで勉強して、スワッチを延々編み続け、毛糸が届いたのが5月の半ば。
着想から完成まで半年近くかかった計算になります。
以下、備忘録的なメモを少し。
パターンから変更した点は次の通り;
[参考]
間違いなくまた同じような経験をするであろう自分に向けてメモを残しておきます。
指定糸と違う太さで編む場合の対応方法(笑)。
パターンで指定されたゲージ= 26目 / 4インチ(10cm)= 6.5目 / 1インチ
私のゲージ= 30目 / 4インチ(10cm)= 7.5目 / 1インチ
それで作りたいサイズが 32インチだとする。
パターン通りのゲージだと 32 x 6.5 = 208 で208目作り目をすればいいのだが、私のゲージだと 32 x 7.5 = 240 なので240目必要になる。
*これが一般的な計算方法なのか、そもそも正しい方法なのか、申し訳ないですが私にはわかりません。ただ、海外パターンの場合、そうやって必要な作り目数を算出すると、だいたいそれに近い数のサイズが存在するので、あとはそっちを参照しながら編めばいいということになります。サイズ展開が多いパターンはこういうときにも便利です。
以上、備忘録終わり。
初めてのフェアアイル、こんなに多くの色を複雑に編み込むベストで、キットを購入するのでもなく、本の配色を使ったり一部アレンジするのでもなく、いきなりオリジナルのカラーワークに挑戦したのは無謀だったかもしれません。何度かスワッチを編んで頑張りましたが、出来上がったものはやはり完成度が高いとはお世辞にも言えず、課題はたくさん残りました。でも、それでも充実感でいっぱいです。
春先に考えた配色なので、イメージとしては春の野原。雑草とか、いろいろな植物が一斉に芽生えて、ところどころ小さな花が咲いているみたいな。自分のなかではそういうイメージで編みました。
あと、パターンは伝統的なフェアアイルのモチーフを使っているのですが、シルエットは現代的というか、身体にきれいに沿うデザインなのもうれしかった。ガバッとした袋っぽくならなかったところがお気に入り。
そしてCraftsyのこのクラス、私にはとてもよかったです。英語であること、添削などがないこと、などなど障害は多いけれど、自分にはこんなゆるい感じのやり方が合っているのだなと認識しました。
何かひとつ作業をするときでもMary Jane先生は考えられるいくつかの方法を紹介して「私はこの方法が好きだけど、あなたは自分に合う方法でやってね」と。すべてこのスタンス。そして最後にこう付け加えてました。「これはあなたのプロジェクトなんだから」。
フェアアイルという伝統的な編み物だからと身構えず、自分らしく編むというところが共感できました。
そういうMary Jane先生はビデオレッスンのなかで編む実演をしていて、なんと色を間違えて編んじゃったのです! 本番なのに「きゃー間違えちゃった てへぺろ☆」みたいになってて、「これはこれでキュートだから直さないの。完璧主義の人は直してね。ウフ♪」みたいな。
ま、アレですよ。それが人生ってもんですよ。間違いから学ぶこともある。というか、間違いからのほうが多くを学べるんじゃないかな。と歳を重ねるとそう思う(笑)。
「失敗は成功の母」の言葉を残したエジソンに敬意を表して、野原のエジソン・ベストと命名することにします。愛称はエジソンくん(笑)。
エジソンくんを仕上げて、さすがにお腹いっぱいになったので、次はあまり考えずに編めるものにしようと思っていたのに、実はこっそりまたスワッチ編み始めてしまいました。さすがに真夏だよ暑いよと頭では理解しているのに身体が言うことを聞きません。どうしよう・・・。
ついにブロッキングも終わり、完成しました!
いつもはウンザリするほど苦手な糸始末も、なぜかフェアアイルだと楽しめました。色がいっぱいあるからかな? これはうれしい発見でした。
思えばCraftsyのクラスにエントリしたのが今年の2月。ビデオレッスンで勉強して、スワッチを延々編み続け、毛糸が届いたのが5月の半ば。
着想から完成まで半年近くかかった計算になります。
以下、備忘録的なメモを少し。
パターンから変更した点は次の通り;
- 指定糸はDKだったがfingering(中細)に変えた
- その結果、横ゲージはなんとか合わせたが縦ゲージが合わなかったので、段数を適当に増やした
- 段数を変えると袖ぐり、襟ぐりの減らし目部分のチャートも変わってしまうので、エクセルでチャートを作って編んだ
- パターンでは裾のゴム編みから編み始めるのだが、ゴム編み部分で最終的な丈の微調整をしたいなと思い、別糸で本体から編み始め、最後にリブを編んだ
- 仕上げは一目ゴム編み止めにした
[参考]
間違いなくまた同じような経験をするであろう自分に向けてメモを残しておきます。
指定糸と違う太さで編む場合の対応方法(笑)。
パターンで指定されたゲージ= 26目 / 4インチ(10cm)= 6.5目 / 1インチ
私のゲージ= 30目 / 4インチ(10cm)= 7.5目 / 1インチ
それで作りたいサイズが 32インチだとする。
パターン通りのゲージだと 32 x 6.5 = 208 で208目作り目をすればいいのだが、私のゲージだと 32 x 7.5 = 240 なので240目必要になる。
*これが一般的な計算方法なのか、そもそも正しい方法なのか、申し訳ないですが私にはわかりません。ただ、海外パターンの場合、そうやって必要な作り目数を算出すると、だいたいそれに近い数のサイズが存在するので、あとはそっちを参照しながら編めばいいということになります。サイズ展開が多いパターンはこういうときにも便利です。
以上、備忘録終わり。
初めてのフェアアイル、こんなに多くの色を複雑に編み込むベストで、キットを購入するのでもなく、本の配色を使ったり一部アレンジするのでもなく、いきなりオリジナルのカラーワークに挑戦したのは無謀だったかもしれません。何度かスワッチを編んで頑張りましたが、出来上がったものはやはり完成度が高いとはお世辞にも言えず、課題はたくさん残りました。でも、それでも充実感でいっぱいです。
春先に考えた配色なので、イメージとしては春の野原。雑草とか、いろいろな植物が一斉に芽生えて、ところどころ小さな花が咲いているみたいな。自分のなかではそういうイメージで編みました。
あと、パターンは伝統的なフェアアイルのモチーフを使っているのですが、シルエットは現代的というか、身体にきれいに沿うデザインなのもうれしかった。ガバッとした袋っぽくならなかったところがお気に入り。
そしてCraftsyのこのクラス、私にはとてもよかったです。英語であること、添削などがないこと、などなど障害は多いけれど、自分にはこんなゆるい感じのやり方が合っているのだなと認識しました。
何かひとつ作業をするときでもMary Jane先生は考えられるいくつかの方法を紹介して「私はこの方法が好きだけど、あなたは自分に合う方法でやってね」と。すべてこのスタンス。そして最後にこう付け加えてました。「これはあなたのプロジェクトなんだから」。
フェアアイルという伝統的な編み物だからと身構えず、自分らしく編むというところが共感できました。
そういうMary Jane先生はビデオレッスンのなかで編む実演をしていて、なんと色を間違えて編んじゃったのです! 本番なのに「きゃー間違えちゃった てへぺろ☆」みたいになってて、「これはこれでキュートだから直さないの。完璧主義の人は直してね。ウフ♪」みたいな。
ま、アレですよ。それが人生ってもんですよ。間違いから学ぶこともある。というか、間違いからのほうが多くを学べるんじゃないかな。と歳を重ねるとそう思う(笑)。
「失敗は成功の母」の言葉を残したエジソンに敬意を表して、野原のエジソン・ベストと命名することにします。愛称はエジソンくん(笑)。
エジソンくんを仕上げて、さすがにお腹いっぱいになったので、次はあまり考えずに編めるものにしようと思っていたのに、実はこっそりまたスワッチ編み始めてしまいました。さすがに真夏だよ暑いよと頭では理解しているのに身体が言うことを聞きません。どうしよう・・・。
2013年7月24日水曜日
飛騨高山 乗り鉄の旅
ふらりと一人旅をしてきました。
JR高山線で行く飛騨高山の旅です。
以前から高山線からの車窓の風景に憧れていたんですよね。で、ちょっとだけ時間ができたので、行ってみました。
まずは成田から名古屋まで飛行機で。周囲からは「空港までの時間とかを考えたら、新幹線のほうが断然早いじゃないか」と散々言われました。ええ、そうなんですけど、新幹線や高速バスのほうが私の住んでいるところからは明らかに便利なんですけど。
だけど空港が好きなんだもん。飛行機が好きなのさ。飛行機に乗りたい気分だったのよー!
そして名古屋駅で最終目的地である富山までの切符を買います。普通乗車券です。特急券は買いません。今回は「各駅停車」だけを乗り継ぐ旅なのです。ふふふ、まるでテレビの旅番組みたい。
あまり知られていませんが、乗車区間が100kmを超えるJRの乗車券は、途中何度でも途中下車が可能です。(東京、大阪などの大都市圏は途中下車できません)
その際、自動改札を使わずに、駅員さんに「途中下車したいんですけど」と言うと切符に駅名入りの小さなはんこを押してくれて(面倒くさいのか押してくれない駅もあるけど)、再び乗車するときは切符を見せればOK。しかも200kmを超えると有効期間は2日間、400kmでは3日間になるので、途中で宿泊も可能です。
そして、高山線の各駅停車は本数がそれほど多くないので、時刻表を見ながらどの駅でどれくらいの時間途中下車できるか、を考えるのが至福のとき♪
私は特に鉄ガール(笑)というわけではないのですが、乗り物が好きなんです。あと、時刻表を眺めるのもけっこう好き(笑)。目的地まで新幹線でぴゅーっと行って、そこで観光を楽しむというよりは、そこに至る過程を楽しむのが好きです。だからバイク旅も好き。無駄がいっぱいあるから。おかげで大事な観光スポットを見落とすこともよくあるけど。それはそれでいいと思ってる。あ、でも、ガイドブックとかは買わないんですが、駅に着くとたいてい観光案内所みたいなものがあるので、そこで簡単な地図をもらって、ついでにオススメの場所を聞いたりして、地元の人に聞きまくるタイプです。
というわけで、高山線の旅、車窓の眺めが想像以上に素晴らしいー!
高山が朝市などで有名な観光地ですが、私は「飛騨古川」というところが気に入りました。高山に比べると観光客も少なめですが、古い町並みが残されていて、しかもお土産屋さんも少なくて保存地区っぽくなくて、生活が息づいている感じ。しっとりとしたいい町でした。(写真も飛騨古川で撮影したものです)
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